中古一戸建ての建物が建築時にどのようの建てられたのか知ることは難しいです。そのため貴重な判断材料として建築確認済証と検査済証があります。どこで取得できるか何を見るかなど説明していきます。

建築確認申請

中古一戸建てでも新築のときがあったわけで、新築を建てる際は行政に建築確認申請をしているはずですよね。建築物(家)を建てる際は建築基準法や市町村の条例に基づいて家が建てられるように建築確認申請が必要です。耐震性や防火性などのチェックがされるわけです。その申請が通ればはれて建築工事が開始できるというわけですね。

建築確認済証

検討している中古一戸建てが建築確認申請を経てきちんと許可を取っている建物かどうか知りたいですよね。建築物が建っている市町村に行けば記録が残っています。それが建築確認済証です。しかし、行政によって保存開始した時期が異なるため、ある一定以上の築年数の物件の建築確認済証は保存されていないため、申請が出されたのかどうか、確認済証が出ているのかどうかわかりませんと言われるケースもあります。

検査済証

もう一つ知っておいて欲しいのは検査済証です。この書類は建築確認が下りました、工事が始まりました、工事が完了しました、となったとき、建築確認申請通りに建物が建っているかどうか行政がチェックします。そのチェックに合格した証として検査済証が発行されます。本来建築確認済証があれば検査済証があるのが当然だと思われますよね。ところが、これが結構ないケースが多くあります。最近は検査済証のない新築物件は金融機関からの融資を受けられないケースがほとんどのため、検査済証の取得率は8割から9割と高くなっていますが、以前は取得率が2割から3割と低かったため、築年数の古い物件では逆にないのが当たり前となってしまっています。

検査済証と住宅ローン

新築物件と違い中古物件で検査済証が無いからという理由で融資を受けれないケースは少ないです。それよりも道路幅員と間口の問題や建物の越境、既存不適格物件などの理由で融資が受けられないケースの方が多くみられます。

ただ、中の見られない中古一戸建てにおいて、建築確認済証や検査済証といった書類は、建築当時どのように建てられたのかを知る貴重な手がかりとなります。書類がないからダメというわけではありませんが、気になる方は是非不動産会社に調査を依頼しましょう。証明書は1通300円程度なので、ご自身で役所に取りに行かれるのも一つかもしれません。